日本解剖学会の学生セッションに発表
昨年中、医学部学生たちの解剖研究の手順についてお話ししました。学生たちは人体解剖実習で人のからだのことを勉強します。そしてそれとは別に解剖実習中に、ご遺体で明らかになった変異について研究をします。
その結果、いよいよ、学生たちが研究結果を学会で発表するということになるわけです。私たちは毎年、日本解剖学会の学生セッションに発表の場を求めました。学会は毎年当番校が決まっており、基本的にその学校のある場所で開催されます。例えばある年は神戸、ある年は郡山といった具合です。学生たちは会場へ行く交通費を得るために助成金を獲得していました。
学生セッションには全国から我々と目的を同じくする大学から学生たちが発表にやってきます。発表の形式には、代表者が演台に上って口頭で行う口頭発表と、1mx2mぐらいのスペースにデータを張り出し、説明する、ポスター発表があります。ポスター発表では特定の学生だけではなく、学生みんなが順番に説明に立つので、皆が学会発表を経験することができます。我々はポスター発表を行いました。
発表には多くの先生方が見に来てくれますが、たくさんの質問がなされ、学生たちは自分たちが得た結果、勉強したことを一生懸命説明していました。
発表には演題ごとに、1時間ぐらいの担当時間が設定されています。学生たちはその時間内は自分のポスターの前で説明していますが、それが終わると他大学のポスターの所へ議論をしに出かけます。
学会発表が済むと、学生たちは自信に溢れ、研究の楽しさ、醍醐味を満喫するようです。
学会のあと、最後の締めくくりに、発表内容を英語論文の形にまとめます。
私は彼らが、いつまでも研究マインドを忘れない、いいお医者さんになって欲しいと願っています。
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