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愛媛県に加茂川、中山川という2本の比較的大きな川があります。両河川の河口はほぼ同じ位置で近接しており、大潮の干潮時には極めて広大な干潟が海に向かって広がります。
その干潟を多くの野鳥たちが棲みかとしていますが、それにはソリハシシギ、ホウロクシギといったシギやチドリ類、アオサギをはじめとしたサギの仲間、後述のカモ達、カワウの仲間などが含まれます。特に昨年は数千羽のマガモ、数百羽のヒドリガモがこの干潟を居住地としていました。また一昨年は数百羽のカワウが憩っていました。今年は当地へすでに何回か通いましたが、カモの来訪はまだなく、昨日(11月3日)再び渡来を確認しに行ってきました。大抵のカモは冬鳥で冬になるとロシアなどの北国から日本にやってくるからです。一方、カルガモは唯一、一年を通して日本に居住するカモです。確認の結果、100羽程度のマガモや、やはり100羽程度のカルガモはいましたが、去年ほどの大きな集団ではなく、ヒドリガモに至ってはわずかに認められるだけでした。
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ヒドリガモも、マガモも因島や向島ですでに観察されていますので、それなりの数が飛来はしているのではないかと想像できます。ちょっと去年とは様子が違うような気もしますが、去年11月20日の記録に加茂川、中山川河口のマガモの大集団の写真がありますので、この地に多くのマガモやヒドリガモが訪れるのはもうちょっと後のことかもしれません。もう少し待ちましょう。 夕方、帰る時に上を見上げると、黒くて頭が白い比較的大きな鳥が離合集散を繰り返しながら群れを成して飛びまわっていました。
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それも見事なV字隊形で飛んでいます(これは、雁行というらしいです)。
もしかして雁か、と思ったのですが、家に帰って調べてみると、カワウが餌場とねぐらの行き帰りに集団飛行し、そのとき雁行をするとのこと。
これで頭が白いことも腑に落ちました。
この鳥はカワウであると思われます。
今回はその雁行の様子の写真をアップしたいと思います。
閑居博士のひとりごと。 第18回
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