閑居博士のひとりごと。 第27回

閑居博士のひとりごと。

日本にはカブトガニ専門館を除いて、エビ、カニを中心に扱う水族館が2か所あります。瀬戸田理科クラブではハクセンシオマネキというカニの観察会を開催しているので、1度訪ねてみたいと思っていました。昨秋と、今夏、訪れることができましたので紹介したいと思います。

1 すさみ町立エビとカニの水族館

 和歌山県、紀伊半島の先端、すさみ町の道の駅に併設されているエビとカニの水族館です。建物は廃校となった旧江住中学校の体育館を改築したものです。2021年11月に訪れました。入り口を入ると世界一大きなカニ、タカアシガニがお出迎えです。その後、順路に従って進むと、まずは外国産のエビ、カニたちが並んでいます。その中にはアメリカのカブトガニもいます。それに引き続き、多くの国産エビ、カニたちが所狭しと置かれていますが、やはり代表格はイセエビです。またその中にはシオマネキも展示されていました。しかし、ハクセンシオマネキはいなかったので少し残念でした。その他、人気のダイオウグソクムシや、ちょっと面白いのは、透明なガラスの貝殻を背負って中の見えるヤドカリもいました。展示されているエビ、カニ類は全部で約150種類だそうです。最後にハクセンシオマネキの飼育方法とか、ハクセンシオマネキの太陽に背中を向ける習性についてサジェスチョンをいただいて帰ってきました。

2.鳥取県立とっとり賀露かにっこ館

 鳥取県鳥取市賀露町、賀露港近くにある、カニが主役の小さな水族館です。2022年6月に訪れました。鳥取と言えばズワイガニ、そのズワイガニ、ベニズワイガニを中心とした世界のカニ約20種類が展示されています。タカアシガニ、スベスベマンジュウガニ、カイカムリ、アカテガニ、モクズガニなどのなじみ深いカニや珍しいカニを間近で観察することができて楽しいです。そしてハイライト、ズワイガニの水槽が松葉ガニ牧場として設置されています。この水族館のさらに面白いところは、水槽の生き物の世話をするバックヤードをカウンター越しに見学できるところです。私が訪ねたときには学生さんと思われる女性が、水槽の洗浄と餌やりをしていました。その女性にきいたところ、日本海側にはハクセンシオマネキはいないそうです。最後に、かにっこ館の隣にある市場の中の食堂で、獲れたばかりの魚介類を使ったお刺身定食を食して帰ってきました。とても美味でありました。また敷地内にはすなば珈琲もありました。

以上、2つの水族館、お薦めです。

ユウゲショウ(夕化粧)

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