閑居博士のひとりごと。 第30回

閑居博士のひとりごと。

プランクトンについて

今月は海産プランクトンの話です。今まで僕が観察したプランクトンの一部を写真でご紹介します。プランクトンには葉緑体をもつ植物プランクトンというグループがいます。代表的なものがケイソウという仲間です。ケイソウはその名が示すようにケイ素の殻を持っています。

今回はハシゴケイソウ(A)とオオコアミケイソウ(B)をその代表として掲載しました。一方動物プランクトンというものもいます。植物プランクトンは単細胞ですが、動物プランクトンは多細胞で、植物プランクトンを餌として食べます。その代表がカイアシ類と呼ばれる一群ですが今回はシオダマリミジンコ(C)とカイアシ幼生(D)を掲載しました。

これらは顕微鏡の下で動き回ります。また上に記載したもの以上に変わった形をしたものもあります。錨のような形のイカリツノモ(E)、ろくろ首のように首を出したりひっこめたりして動き回るアナトックリカラムシ(F)を代表選手として挙げました。プランクトンは貝や魚のエサとなったり、光合成で酸素や有機物をつくったりして人間にとっても有益な役割を果たしていますが、赤潮の原因となって健全な生態系を乱すものもあります。その原因プランクトンの代表2つがアカシオオビムシ(G)と皆さんが良く知っているヤコウチュウ(H)です。

ヤコウチュウは夜の海の中で青く光ります。アカシオオビムシは学名をAkashiwo sanguinea(アカシオ サングイネア)といい、赤潮という日本語が名前の中に入っています。

来年はプランクトン観察会を開く予定です。お楽しみ!

(A)ハシゴケイソウ
(B)オオコアミケイソウ
(C)シオダマリミジンコ
(D)カイアシ類ノープリウス幼生
(E)イカリツノモ
(F)アナトックリカラムシ
(G)アカシオオビムシ
(H)ヤコウチュウ

ツノケイソウの1種

閑居博士のひとりごと。 第30回


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