自然科学を志す1人として、文字は大切にしていきたいものです。
「ち」というコミックがあります。中世ヨーロッパ、異端としてキリスト教から迫害を受けながらも、地動説が文字によって脈々と伝えられていき、次第に認められていくという物語です。作者はその中で主人公に「文字は奇跡だ!」と叫ばせています。
そこで私が経験した文字に関するエピソードを1つ。
私は理学部出身なのですが、入試では文系と同じく国語が必修でした。それで先生に、なぜ国語が必修なのか聞いてみたことがあります。
すると、返ってきた答えは
「よう聞けよ!いくら科学と言えども、物理学、数学と言えども、それを表現したり、考えを伝えたりするのはすべて文字によってである。だからうちの学部では国語を重要視しているし、入試では必修なのだ。」
というものでした。
人が集まるところでは文字が生まれる。そして科学が生まれる。従って人のいないところでは科学はありえないし、文字のない科学はあり得ない。学部の先生方の御慧眼には今でも頭が下がる思いです。
「ち」では、異端の学説である地動説が文字によって伝わっていく。つまり文字なくして真実は受け継がれていかなかったということです。
自然科学を志す1人として、文字は大切にしていきたいものです。
信州松原湖の風景
閑居博士のひとりごと。 第48回
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